福冨旅史
自動車大手「ホンダ」が法人契約していたクレジットカードを私的に使い、同社に計約2300万円の損害を与えたとして、警視庁は7日、同社元社員で現在は別会社の役員の小島瞬容疑者(33)=東京都台東区=を背任容疑で逮捕し、発表した。認否は明らかにしていない。
名目は「コロナ対策費用」 明細添付なしで
捜査2課によると、小島容疑者は2019年4月~22年12月ごろ、ホンダから社員個人に貸与されたクレジットカードを約2千回使用。計約2300万円分を私的に利用するなどし、同社に損害を与えた疑いがある。
「コロナ対策費用」などの名目で精算していた。明細を添付しなくても社内決裁が通る仕組みだったという。
小島容疑者は間接材購買課に所属し、課員に貸与されたクレカを管理する役割も担っていた。捜査2課は、小島容疑者が他の課員たちのカードも使い、逮捕容疑も含め18年8月~23年3月に約5千回、計約7千万円の損害を与えたとみている。
SHOWROOMの「投げ銭」に利用
小島容疑者は、仮想ライブ空間「SHOWROOM(ショールーム)」でライブの配信者に換金可能なアイテムを送る「投げ銭」のほか、旅行やスポーツジム代金などに使っていたという。
ホンダによると、23年2月に社内の窓口に匿名の通報があり、23年4月に懲戒解雇した。同社は「元従業員が逮捕されたことは事実です。ご心配、ご迷惑をおかけし申し訳ございません。今後も全容解明に向けて捜査に全面的に協力してまいります」とした。(福冨旅史)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル